【地方創生】書籍_地域再生の罠を読んで地元苫小牧市に思うこと-1
どうもいなぞ〜です。
今回は久繁哲之介さん著の「地域再生の罠」という書籍を読み
学んだ観点から、地元苫小牧市の活性化に生かせるのでは?と考えた点について
整理していこうと思います。
Contents
久繁哲之介さん著 「地域再生の罠」
社員を大切にしない会社は歪んでいく。それと同じように、市民を蔑ろする都市は必ず衰退する。どんなに立派な箱物や器を造っても、潤うのは一部の利害関係者だけで、地域に暮らす人々は幸福の果実を手にしていない。本書では、こうした「罠」のカラクリを解き明かし、市民が豊かになる地域社会と地方自治のあり方を提示する。
「BOOK」データベースより
この書籍で提言されている事が、あまりにも自分の地元苫小牧市にマッチしていました。
同じ様に、地方都市活性化を目論む方にも参考になれば幸いです。
第一章:大型商業施設への依存が地方を衰退させる
この章では宇都宮市の109やその他大型商業施設誘致〜撤退に至った経緯や要因について触れ、
その大きな要因として「市民ニーズを把握していないこと」を述べている。
地方都市に重要な考え方として、ないものねだりは止めて
普通の市民には見えにくいから埋もれがちな
「地域にある文化や資源」に光を当てること、その魅力・価値を育むこと
をポイントとしてあげている。
苫小牧市に当てはまる部分
過去、苫小牧駅周辺ではヨーカドー・長崎屋・ダイエー・丸井など
いわゆる大手資本の大型商業施設/百貨店を駅前中心に出店していた。
その後、郊外に巨大なイオンモールが出来て、駅前に人が行かなくなった。
(上記の通り、市民ニーズを把握できていなかったのかもしれない)
これから起きる事として、苫小牧=イオンの街=特徴の無い街 となり
市民からの地域への愛着が希薄に…、市外からの観光/移住が減り…
など未来はどう考えても明るくは無い。。
今一度、苫小牧市にある資源を愛して、それを楽しんでいる心に気づけたら
もっと街が良くなるのでは無いだろうか。
更には現在は空洞化している駅前を「苫小牧らしい」魅力を創造できる場所に出来れば
市内、市外からも『わざわざ来る場所』に変えていけるのでは無いだろうか。
第二章:成功事例の安易な模倣が地方を衰退させる
松江市の天神商店街を例に、直面している問題点を4つに整理↓
①危険な「車優先空間」に人は寄り付かない
②空き店舗だらけの地域に自分だけで出店し、夢を追いたい市民はいない
③わずか1〜2つの穴を埋めても、商店街全体が活性化する効果は期待できない
④供給過剰な「物販店」で空き店舗を埋めても、効果は期待できない
これらの解消法として以下4つに整理↓
①車優先空間から「人優先空間」へ転換
②出店者1人にリスクを押し付けず、市民が安心・連携して出店できる仕組みを創る
③店舗個別の穴埋めをする発想を改め、地域一帯の魅力を創造する事を考える
④商店街の位置付けを「物を売る(買う)場」から「交流・憩いの場」へ変える
苫小牧に当てはまる部分
①人優先空間が少ない
駅前ですらも車優先空間で「歩きたくなる」「交流が生まれる」場所って
本当に少ないなぁと感じました。
(ある意味、イオンが室内型のそういう空間だから人が集まるのか?)
②市民が連携して出店できる仕組みが少ない?
今でこそ「とまこまいWEB商店会」などが動き出していますが
その他でも連携できる仕組みがもっと必要そう。
③地域一帯の魅力を創造できていない?
市内の各エリア毎に特徴があるような無いような…
駅前だと各通りや商店街など、「苫小牧として」の一体感というか
「苫小牧全体をどうしたいか?」の共通認識が必要なのかもですね。
④特に駅前を「交流・憩いの場」へ
自分が帯広市に住んでいた時代に感じた事ですが、
駅前/街中が完全に「交流・憩いの場」になっており
物を買う<人に会う ために街に出ていた気がします(意識せずにそうなってたのスゴイ)
苫小牧もそういった空間を創るには駅前が最適かと。
第三章:間違いだらけの「前提」が地方を衰退させる
諸悪の根源となる『提供者志向』。
そこから生まれる「誤った前提」から導かれる誤った地域再生の施策が
地方都市を更に衰退させている。
一方、若者で賑わう大都市の街中は、
若者の琴線をくすぐる『顧客志向』の視点に立って
市民が主役となって育んでいる。
この様な部分を、大手居酒屋チェーンと地場の屋台村との比較や
女性専用フィットネスクラブの例を交えて説明。
苫小牧に当てはまる部分
今年で9回目となる「とまこまいコスプレフェスタ」は
ある意味『顧客志向』から生まれ、それが故に続いているイベントなのでは?
徐々に撮影スポットも増えてきていたり、確実に浸透してきている。
「スケート祭りでのしばれ焼き」「マルトマ食堂」など
市民に愛されているモノ、店が続く理由も『顧客志向』から来ていると思える。
『提供者志向』から来ているモノ、店は確かに淘汰されている。
冒頭でも述べた駅前の百貨店等が撤退したのも頷ける。
まずは市民から愛されるモノ、店を多く輩出する事が
市外からのお客様を呼んでこれて、街全体が活性化に繋がるのでは無いだろうか。
以降の章に関しては次回に投稿したいと思います。
では、また。